投稿

12月, 2019の投稿を表示しています

革靴のつま先を保護する

イメージ
グッドイヤーウェルト製法の靴はソール交換によって永く履けるのがメリットではあるが、靴底は均一に減ってくれるわけではない。 ヒールは容易に交換できるのでいいとしても、つま先が著しく摩耗するとウェルトにダメージを与えることになるのでちょっと困る。 そのためにスチールだったりゴムだったりをつま先に当てる(もしくは当ててある)こともあるが、それでもつま先はどんどん摩耗していく。 とくに履きおろし直後で靴全体がまだ固いときは摩耗が激しいため、何とかならないかと思っていた。 そこで思いついたのが、シェットランド・インバネスの紹介のところでも少し触れたように、靴底用のノンスリップシートを貼り付けて摩耗を回避してやろうというものである。 用意するものは100円ショップで買ったノンスリップシート(ダイソーのこの商品は靴底修理材であるが)とゴム用の両面テープ。 あとはハサミと、脱脂用のアルコールもあるとよい。 掛かる費用は1000円未満、掛かる時間は約10分の簡単な作業である。 まずは形状をよく見ながらノンスリップシートをカットする。 目安はつま先から2cmをカバーできる程度。 大きくても問題はないのだが、どうせつま先部分が先に擦り切れるので無駄になる。 反対に小さいと接着面積が不足するためすぐに剥がれてしまう。 何度か試した結果、2cmくらいがちょうどよいということがわかった。 写真では3分割にしているが、左の大きい部分は今回使用しない。 すなわち、シート2枚で3~4足分使うことができる。 カットしたシートをつま先部分に当て、しっかり圧着してから一度取り外す。 取り外すとこのように跡が残るので、これを目安にしてハサミでカットする。 カットしてしまうと左右がわからなくなるので、どこかに印をしておくとよい。 適当にカットした後、再度つま先に貼り付けて状態を確認する。 つま先のRに厳密に合わせる必要はなく、アバウトで大丈夫。 前から見ると若干はみ出しがあるが、この位であれば問題はない。 気になるようなら、本番の貼り付け時にごく僅かヒール側に寄せてやってもいい。 とはいえあまりにもガタガタであればハサミで修正しておく。 形が確認できたら再度シートを取り

リーガル W255と2177 | Regal W255 & 2177

イメージ
もうずいぶん前に購入した靴であるが、紹介しておこうと思う。 リーガルのウィングチップ、W255である。 2013年ごろに購入したと思うが、ほとんど履くことなく靴箱の奥底に眠っていた。 履いていなかった理由は「ちょっと迫力がありすぎるから」で正直存在を忘れかけていたが、最近になって「そういえば一足あったよな」と引っ張り出してきた。 当時は靴のスペックなどあまり気にしたことがなく、今になって調べてみようと思いたったがなにぶん古いため情報がなく苦労した。 なんとかアーカイブされたサイトを探すことができ、わかったのがこれ。 靴を横から写真を撮るとずんぐりしてしまうが、実物もどっしりしている。 ダブルウェルトでコバの張り出しも大きい。 リーガルにはこの手のデザインの靴が多いので、見た目は珍しいものではない。 ツリーはOPS-2001に使用していたLife Valueを流用。 オデッサ木型に使うと踵が大きいが、この靴にはぴったり。 中もこの通りでぴったりだった。 甲はしっかり伸びており、ボールジョイントも親指側はフィットしている。 あまり幅広なツリーではないため小指側はやや隙間があるが、全体的にはよい感じ。 ソールはGEOX。 すでにリーガルとの提携は解消しているので、オールソールしてもオリジナルにはならない。いつになるかわからないが、そのときはビブラムのイートンにするつもり。 ソールは厚いが返りはよく、クッション性もいい。 数年間、まったく履くことなく放置していたのだが、カビはおろかヒビ割れ一つなかった。最後にどんな手入れをしたかすら覚えていないが、コロンブスのクリームを塗って拭き取っただけだったと思う。 プリメンテすらしていない靴であったが、今普通に手入れするだけでとてもよく光っている。 肌理は細かく皺も穏やかで、たかだか6~7年前ではあるが昔の革は上質だったということなのだろうか。 クリームは主にブートブラック・シルバーラインを使っている。 サイズは25.0のEEEだが、今だったら24.5を選んでいると思う。 それゆえ足を入れるとややゆったり感じるが、靴の中で足が動きすぎることはなく、足首のホー